講師からのメッセージ

講師からのメッセージ

植物と人 双方の立つ瀬を考える森づくりのエキスパートの養成

自然配植技術協会会長
NPO法人森林再生支援センター常務理事

髙田 研一Kennichi Takada

森林と樹木に関する基礎生態学の研究を長年続け、その成果を緑化や造園、造林、治山などに活かしています。また、パッチディフェンスの発案者で森林の防鹿対策を京都、奈良、三重で行い、防災的機能など公益性の高い森林のあり方を具体的に提案してきました。

「自然配植」という手法で緑を創造し保全したい

自然の成り立ちの豊かさと美しさをもつ日本の風土が人の手によって荒廃しつつある現在、
林業のやり方を再考しなければならないパラダイムの転換期に来ています。

「自然配植」という手法により、自然のもつ豊かで多様な力を生かしながら緑を創造し保全したいと考えています。

そのためには現場をみる力・材料を判別する力・すぐれた環境を生み出していく能力など高い専門性と豊かな経験をもった人材の養成が必要不可欠となります。

「自然配植」は、自然の「ありよう」に学ぶ

「ありよう」を知るには、その場に木や石や土がどうあって、どんな風が吹いているか、

人の姿との関わり方、どう変化していくのかという総合的な見方が必要です。

アカデミーでの授業は「ありよう」を理解するための基礎的な能力を身に付け、将来的に自然配植を実践できる技術者になる第一歩です。

〈担当〉

森林生態系概論Ⅰ、Ⅱある樹木が本来自然的に立地(植生)するために要求される「地形特性」や「土壌環境」、「光環境」、「分布様式」といった様々な因子のほか、森づくりを行う上で樹種選択の要因となる「社会的ニーズ」や「地利」といった因子について、それらが樹木の生育にいかに影響しているのかを学び、将来各学生が森づくりに携わっていくために必要となる「観察眼」を養うことを目的とします。