教育の考え方
LEARNING INNOVATION「適地適木」・「適地適業」
の考え方を柱とした教育
森林の環境は一様ではありません。そのため、今ある森林をその土地の風土に適した健全なものに導いていかねばなりません。
特に崩れやすい山地で持続可能な森林管理・林業を行うには、コストや生産性だけを考えるのではなく、国土保全を意識することが求められます。これら森づくりの基本となる「適地適木」、「適地適業」の考えを教育の柱としています。
「適地適木」
風土に合った木を
森林の立地環境を考え、その土地にあった木を育てます。気候、陽当り、水分、土質・地質などそこに適しているのはどんな樹種でどう育てるかを考える力をつけます。

「適地適業」
土地に合わせた施業を
その土地の災害リスクを考えながら山の地形に合わせた無理のない林業を行います。そこに合った管理方法、保全対象、積極的に木材生産する場所など多角的な視点を養います。

地域に合った
多様な森づくりとは
私たちは、自然の理に則った「適地適木」・「適地適業」を意識した森づくりを理解し、その地域にどんな森林が必要か、求められているか、適しているか、時代とともに考え続けなければなりません。地域の森林・林業の在り方を考えることは、地域づくりを考えることともいえます。自然環境、森林生態系の特性を前提に、歴史・文化・経済を踏まえ、将来どのような森づくり・地域づくりを目指していけばよいのか考え続ける必要があります。
目指す健全な森林の姿

地域に合った多様な
森づくりを実行していける
人材の育成
アカデミーのカリキュラムは地域に合った多様な森づくりを実行していくための具体的な業務を想定し、そこで必要となる知識やスキルを習得できるように体系化しています。
【多様な森づくりを実行していくために必要な知識とスキル】
-
調査
評価森林、社会、地域づくり、
木材マーケットに関する知識 -
構想将来どのような森にするか
構想を立てる
・総合的に森づくりに取り組む実践力
・フォレスターとしてのあるべき姿勢
・関係者との合意形成能力 -
計画
実行森林整備を計画し、
安全に、効率的に
実施できる実行力
森を利活用するための
知識と手段 -
経営
販売マーケティング森林を管理・経営
するための知識
総合的な学び
「森林業」を通して新たな時代を
切り拓くパイオニアを目指す、
NFAの学びの特徴
課題解決型の授業
で考える力や実行力を養う
アカデミーの教育は、一方向的な講義形式だけではなく、学生が主体的に実習や課題に取り組み、自ら考え、実行し、振り返るプロセスを大切にしています。様々な授業の中で、学生が自ら問題を発見し、解決する能力を身につけることで、将来どのような森づくり・地域づくりを目指していくのが良いか描き、実行できる力を身につけます。

林業に必要な
マルチスキル
を実習を通して身につける
林業において不可欠なマルチスキルを実習を通して身につけることができます。単に現場技能を身につけるだけでなく、「労働安全」「森林資源把握・管理」「森づくり」「林業機械・路網」「木材利用」など学んだことを総合的に活かし、身につけるための授業構成になっています。

国土保全と林業の両立
に必要な知識・技能を学べる
「林地災害のリスク」や「路網計画の理論と実践」など、国土保全を土台に置いた知識や技能を深く学べるのはNFAならでは。授業では、林地が崩壊するメカニズムや要因を理解し判断できるようになり、崩壊させないための施業技術を学びます。

目の前の森を
診る・声を聞く
適地適木の森づくりを
実践する教育
今ある森林をその土地の風土に適した木々が成立する健全な森林へと導いていくために必要な知識を学び、新たな森づくりを実践できます。授業では森づくりの構想・設計から植栽までの過程を実践し、立地特性や社会条件に応じた森づくりを行っていくためのスキルを磨きます。

自分がやりたいことに
挑戦できる
学生の可能性を広げる教育
【夢に向けてチャレンジできる土台】
2年生の授業「地域課題の調査と解決」では学生が関心のあるテーマを決め、1年間かけて調査・研究をしていきます。将来のなりたい姿に向けて自分の興味関心を深く掘り下げます。
【学生の可能性を拡大していく】
林業における現場作業ができることだけに留まらず、学生自身また林業の可能性を広げる授業をしています。たとえばイベント主催の企画立案・実行や、森の価値や重要性について知ってもらうための想いが伝わる広報手法、森のようちえん(レクリエーション・環境教育)、花バチ(生物多様性)など様々です。
